フリーランスイラストレーターの見積書、納品書、請求書の書き方について

初めてお仕事の依頼が来た時はとても嬉しくてその喜びはどう表現したらいいものか

・・・と喜んでいるのもつかの間、初めての取引になるのでとても慎重になります

イラストでお金をもらう、企業とやり取りをする、自分のイラストが世に出回る、
プロ意識がぐっと上がる瞬間でもあります。

そこで重要な書類が見積書、納品書、請求書になります。

まずはお仕事をするにあたって必要な取引について書いていきます。

ちなみに、イラストレーターの世界(特にフリーランスの場合)は何が正解なのかが分からないのが現状です。
少なくとも私はこうしている、私はこうだったという実体験を元に書いています。
最終的には各個人の中で取捨選択をして頂ければと思います。

■仕事が来た!は単発アルバイトみたいな感覚で依頼がきたという感覚ではなくて、取引の契約を行うぐらいの意識を持つ!■

☆新規の取引で不安なら、保険として取引の証明を残すために簡単なテンプレでも発注書をもらうと◎

☆メールで念の為今回のご依頼の内容をお送りしますという感じで
・納品物
・金額+消費税の有無
・納期
・確認のデータのご希望のフォーマット有無(何も聞いていない場合は要ヒアリング)
・支払い時期(何も聞いていない場合は要ヒアリング)
・請求書送付予定日(何も聞いていない場合はメール又は郵送などご希望のフォーマットがあるかヒアリング)
・ご担当者名
とかを一通りまとめて一度メールで証拠として送るのも◎

☆あと依頼内容をまとめたテキストもあると安心。
問題なければ作業を開始致しますみたいな感じで確認取る感じで。

☆見積書、納品書、請求書について←重要!
見積書→お仕事が発生した日付を記載した書類(PDF、Excel、紙面など)をお仕事が発生した翌、翌々日頃に送付するもの
②確認データ(解像度下げて)送付
納品書→②に対してOK出たらすぐに最終データと共に送付するもの(納品した日付を記載、同じくPDF、Excel、紙面など)
④月末に請求書(請求書を送付した日付を記載)を送付(20〜25日迄が主だとおもいます)

+α
ご自身のホームページをお持ちの方で実績を載せたいという方はこの実績をホームページに載せてもいいか聞いてみるといいと思います

クリエイターにとって成果物は最後の切り札。
取引はとても重要なので、最初は取引先のサイクルが読めなくて大変だと思いますが
人によってはそのままトンズラする人もいるのが悲しい現実です。

■お仕事のご依頼が来たら書く書類が見積書

初めての時に見積書は何ぞや??と思いました。
すでに先方から予算を聞いている場合はその金額を書きますし、何も言われていない場合は、
ご自身の来た仕事に対する対価(価値)を数字で現すものです。
お店にもよると思いますが、美容室に行く際に施術前にこのメニューで施術する場合、今日の料金はいくらと言われるように、
家のリフォームも工事前にこんなプランでリフォーム希望でしたらこれくらいの料金ですよ〜と
事前に提示される金額が見積書です。

第三者が見ても分かるように書くがモットー

あくまでも私はそこに気をつけて見積書を書いています。
添付画像は一例です。
書類をデータで送る際には法律的には印鑑なくてもいいのですが、会社の事務的に必要という場合もあるから、印鑑スキャンして透過PNGにして貼り付けとかはしたほうがいいかもしれません。
なので、私はデータで送る場合も印鑑は付けています。

・基本的にお仕事が発生した日、見積打ち合わせをした翌or翌々日の日付で、
・取引企業(担当部署)宛
・項目(どういう内容のお仕事か、例えば作業に3日かかった場合はイラスト制作作業(3日)と書いたりです)
・数量(カットの場合はカットの数量、日にちで計算する場合は例えば3日かかった場合は3と書いたりです)
・単価(カット1点あたりの料金や、1日あたりの料金)
・源泉徴収税(以前は10%だったのですが東北の震災以降10.21%となり小数点は切り捨てとなります(令和4年現在))

※添付の見積書例の画像は1月28日にお仕事のご依頼が発生、2月3日が納期である事を想定して書きました。

あとは、恩師に教えて頂いた事になるのですが、
見積時に例えば1日20000円で見積を出した時に「この金額は高い!」と言われた場合、
単価を下げるのではなく、単価は20000円のままで別の項目で
「特別お値引きマイナスいくら」と言う書き方をすると先方さんに、
「この子は1日20000円の子なんだ」と思ってもらえるとの事です。

値段の付け方に関しては人それぞれですし、飲食店や衣料品店のように高い所もあれば安い所もあるように
イラストの世界でも「うちは単価が安い」を売りでやる方もいらっしゃるかもなので
あくまでも参考に、くどいかもですが何が正しいかは分かりませんので各個人の方々で
最終的には取捨選択をして頂ければと思います。

■納品書の書き方と送るタイミング■

「OKが出たら納品した日付ですぐ送る。」

「OKが出たら納品した日付ですぐ送る。」そのまんま。
納品物(最終原稿)と共に送るものが納品書です。

で、今回の記事と前回の記事の書類の画像、いったいどこが変わったの?と
思うと思うので変わった所をズームイン

ねっ

囲んでいる所が違うのですが、
例えば1月28日に2月3日納期のお仕事が来た場合、見積書の日付を翌日にして、
最終データを2月2日に納品した場合という事を想定して書いています

納品書を送るプロセスとしては
①原稿制作
②原稿が出来たら先方さんに確認用のデータ等(ご希望のフォーマットがあればその指示に従ったりとか。データであれば低解像度で(印刷・出版物の原稿であれば主に72dpi))送ります。
③送った事を担当の方に電話をする。(特に緊急性のある内容ほどメールと電話の併用をしています。)
④OKが出たらすぐに最終データと納品書を送る

という感じだと思います

③と④の間に校正が入った場合は校正内容によって手間や時間のかかる訂正の場合は
納品書で当初の料金から更に上乗せして交渉するのもありではないかと。
OKも出ていないのに納品書を出してしまうと交渉の材料がなくなってしまうので。。

万が一、電話で担当者につながらない時も、
メールで送ってるのでご確認の上折り返し下さい的な連絡しといたらいいと思います

■請求書の書き方、送るタイミング■

最後に送るのが請求書です。

月末(20〜25日迄)に送る

という風に私は始めて書類を書いた時に恩師に教えて頂きました。
取引先のお支払いのサイクルが末締めであればこれで問題は無いと思います。
契約の時にいついつ迄に請求書を送って下さいと仰る企業もいらっしゃると思うので確認をしてみて下さいね。

では、見積書、納品書、請求書3つの違いをズームインします

ねっ

囲んでいる所が違うのですが、
例えば1月28日に2月3日納期のお仕事が来た場合、見積書の日付を翌日にして、
最終データを2月2日に納品し、2月25日に請求書を送付した場合という事を想定して書いています

はじめての時は何これ??面倒くさいと思うかもしれません。
万が一取引先の企業が倒産をして原稿料が未払いになった、などの時に証拠となりますので
原稿料をもらう迄はやり取りをしたメール、3つの書類のデータは残しておくといいと思います。
家に帰るまでが遠足のように、原稿料をもらうまでがお仕事です

道のりは意外と長いのであった

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